江戸時代に琉球(昔の沖縄)を経由して日本にやってきたと言われる金魚の琉金。
琉金は体の色が変わることがあるのですが、なぜ変わるのでしょうか。
この記事では、琉金の体色の変化についてまとめています。
生まれたての金魚は何色?
≪金魚の稚魚は淡い黒色≫
例外もいますが、生まればかりの金魚の稚魚は透明で、徐々に色素が現れて淡い黒色になっていきます。
そして孵化から50~60日くらい経った後にその金魚独自の体色に変化し始めます。
例外は透明の鱗を持って生まれた個体の金魚で、透明な鱗は透明なままです。
琉金の場合は、「キャリコ琉金」と呼ばれる白、黒、赤のモザイク柄の琉金が透明の鱗を持っています。
若い金魚の体色はよく変わることがある
金魚は3歳くらいまでは、体の色が赤から白、黒からオレンジなどと変わることがよくあります。
この体色の変化は成長過程での変化であり、飼育者が好みの色に変化させたり色を留めたりすることはできません。
成長過程以外の琉金の体色の変化について
金魚は餌や水槽環境によって体色が変化することがあります。
≪餌によって体色をアップさせる≫
金魚といえば「赤」ですが、金魚の赤は、トマトやイチゴのように真っ赤な赤ではなく、朱色やオレンジに近い赤が通常です。
でも、真っ赤な金魚もいますよね。
特に琉金であれば、真っ赤な琉金が模様になったりイラストで描かれたりしていると思います。
そのように真っ赤な「赤」は、餌によって体色がアップされた金魚です。
金魚の餌には「色揚げ用」と表記されたものがあり、主に赤の体色の色揚げ、体色アップの効果が期待できるものになっています。
体色をアップする成分は動植物などに含まれる赤や黄色の色素です。
ちなみに屋内飼育では植物性プランクトンが上手に繁殖しないため、屋外飼育よりもより色がでにくいようです。
≪照明によって体の色が変わる≫
金魚は室内で飼育すると体色が薄くなることがあり、上記の植物性プランクトンの不足の他に日光浴が不足することも原因となります。
人が日焼けによってメラニンが増えて体色が濃くなるのと同じように、金魚も日光によって体色が濃くなります。
≪底砂の色によって体の色が変わる≫
金魚の体色は、底砂の色や背景の色にも影響されることがあります。
白い底砂、白い容器などで飼育すると金魚の体色の黒と赤の色が薄くなる場合があります。
そのため金魚の赤や黒の体色を引き立てたい時は、バックスクリーンを濃くしたり黒い底砂を選びます。
まとめ
今回の記事では、金魚の病気ではない体色の変化についてまとめてみました。
成長過程での体色の変化、植物性飼料不足や紫外線不足による体色の変化は金魚の健康状態に問題となるわけではないので、飼育者さんがそれほど体色にこだわりがなければ気になさらなくても大丈夫でしょう。