当歳魚とは、生まれてから一年経った魚ということ。
一年経ったとはいえ、まだたかが一年ですから実際のところはまだまだ未熟な点も多い存在です。
らんちゅうが産卵するのは、孵化してから二年経った二歳魚から、という認識が強いです。
その認識の通り、らんちゅうが産卵するのは当歳ではなく、二歳魚になってからの場合が多いです。
だからこそ、産卵は二歳魚からという認識になっているのでしょうが。
ところで二歳魚はともかく当歳魚は産卵しないのかといわれると、実は絶対にしない、という訳ではないようです。
すこし珍しいというケースにはなるようですが、当歳魚が産卵したというケースも多くあります。
つまるところ断言できます。
当歳魚も産卵するのです。
らんちゅうは当歳でも産卵する!けど……?
見出しのとおり、らんちゅうは二歳魚以降の個体だけではなく、当歳魚でも産卵します。
栄養状態も良い証拠でしょう、嬉しいことですね。
しかしながら、喜んでばかりもいられません。
困ったことがいくつかあります。
まず一つ目が、接合し孵化する可能性が低いこと。
産卵したとはいえ当歳魚ですから、体は未熟なのです。
その未熟な体で産卵している訳ですから、卵も未熟とでも言いましょうか、産卵された卵の調子が悪いことが多いのです。
産卵された卵の見た目からして、調子が悪いとわかるケースもあるようです。
調子が悪い卵であれば接合の確率も下がり、そうなれば当然、孵化する確率も下がります。
全滅してしまうこともあるようです。
悲しいことですが、私たちではどうすることもできません。
未熟な親たちを応援することしかできないでしょう。
二つ目は、スペースの問題。
親も卵も未熟なせいで孵化の確率が低い、とは言いましたが、絶対に孵化しないとは言えません。
そんな状況は少ないとは思いますが、もしたくさんの卵が、有り得ませんが極端に言えばすべての卵が孵化したとしたらどうでしょう。
生まれてきた稚魚用の水槽が必要になりますよね。
こちらとしては、当歳魚が産卵することは珍しいから今から稚魚用の水槽を用意する必要はないだろうとたかをくくっているので、思いがけずいきなり水槽を用意する必要が出てくるわけです。
そうなれば相応の場所、スペースが必要になります。
エアーなど他にもたくさんのものを用意する必要がでてくるでしょう。
二歳魚からは産卵するかもしれないと準備できるかもしれませんが、当歳魚が産卵する可能性は低いので準備ができていないことが多いです。
準備しておくに越したことはないのですが、当歳魚のうちからはまだ必要ないだろう、と思ってしまいがちです。
その通りになることが実際多いのですから。
そんな具合で、突然必要に迫られるので飼い主側が大変、という理由です。
まとめ
らんちゅうは当歳魚でも産卵します。
ですが、当歳魚は未熟な故に孵化が上手くいかなかったりと問題点もあります。
当歳魚が産卵した場合は、なるべく早く察知してすぐに対処してあげましょう。