もともと金魚とは、中国から流通されてきたものですが、長い時間をかけて日本人の好みに合うように改良され、そのために中国と日本の金魚の特徴が別れてきました。
中国を原産とする金魚が昭和20年過ぎから、中国より新たらしく輸入されてきた品種をまとめて「中国金魚」、その前までに日本独自にさまざまに品種改良されたものを「日本金魚」と呼びます。
そして貿易制度が変わって、2016年7月から中国金魚は輸入規制が始まっています。
中国品種
昭和20年以降になってから輸入された品種。
和蘭系(オランダ)
背ビレがあり、頭部に肉瘤(こぶ)が発達する金魚の品種。
- 丹頂(タンチョウ) : 昭和30年代に輸入
- 青文魚(セイブンギョ) : 昭和30年代に輸入
- 茶金(チャキン) : 昭和30年代に輸入
- 竜眼(リュウガン)(ドラゴンアイ) : 昭和42年に輸入
琉金系(リュウキン)
胴体が短く体高があり丸みある体と広がる各ヒレ、特に尾ビレは長く発達することが特徴。
- 珍珠鱗(チンシュリン) : (ピンポンパール)昭和30年代に輸入
- 琉金 ショートテール(リュウキンショートテール) : 中国金魚の文魚から日本で改良。
琉金が中国に輸出され、中国で繁殖させていった結果、琉金の尾ビレが短い金魚が生まれました。
生産過程で生まれても日本では、はじかれていた為ほとんど見られなかっただけのようです。
蘭鋳系(ランチュウ)
一般的に背ビレがない金魚種。
- 頂天眼(チョウテンガン) : 水泡眼と共に中国金魚の代表格で、明治時代に日本に輸入
- 水泡眼(スイホウガン) : 中国で長きにおいて門外不出とされていた品種。昭和30年代に輸入されました。
- 蝶尾(チョウビ) : 昭和50年代後半輸入
まとめ
他にも何種類か輸入されていますが、日本には定着していないようです。
中国では、日本のように品種といった明確な区分はなくて、草種金魚(原種に近いもの)、文種金魚(尾が開口したもの)、蛋種金魚(背びれがなくなったもの)と区分はありますが、品種よりも個体ごとの変異や特徴を楽しむほうが好まれています。
ちなみに「金魚(きんぎょ)」の発音は、「金余(きんよ)」と現地の言葉の発音が非常に似ているためです。