尾びれや背びれを優雅にゆらめかせて、見る者に癒しを与えてくれる金魚の琉金。
そんな琉金に餌をあげるのも飼育者にとっては楽しみな時間です。
琉金の餌やりには、どんな注意点があるのでしょうか。
また、量や回数は?
この記事では、琉金の餌の与え方についてまとめています。
金魚には胃袋が無い?!
餌の与え方の前に、まず金魚の体の構造について。
金魚には他の魚や動物にはある胃袋がありません。
食べた餌は口の奥の器官で砕かれた後、腸に送られます。
金魚は胃袋が無いため、一度にたくさんの量を食べて体に留めておくということができません。
そのため金魚には満腹感がなく、常にお腹が減っているのではないかと言われています。
実際のところ、金魚はいつも餌を探しているように見えます。
一度に過度な量の餌を与えるとどうなるの?
上述のように金魚には胃袋がないので一度に大量の餌を食いだめすることはできませんが、逆に「お腹がいっぱいになったから、しばらく食べない」ということもありません。
ちょっと食べて、ちょっと休憩して、またちょっと食べて・・・を繰り返します。
過度に与えられた餌は水中を長く漂うことになって水を汚す原因となり、餌も傷んでいきます。
また、絶えず食べ続けることによって金魚は消化不良となってしまいます。
琉金に与える餌の適量は?
琉金におすすめな小粒状の人工飼料の場合、琉金の体長1㎝あたりに対して2~3粒程度の量が適量になります。(フナ型の金魚の場合は1㎝あたり1~2粒)
フリーズドライの天然飼料の場合は、上述の人工飼料の半分~3分の2程度の量がいいでしょう。
活餌や冷凍餌の場合は、フリーズドライの餌より気持ち多めな程度の量が適量です。
活餌や冷凍餌は金魚の食いつきが良いのでたくさん与えがちですが、食べ過ぎると消化不良や下痢となることがあります。
琉金に与える餌の回数は?
上記の量を、一日に1回~数回与えます。
餌を与える時の水温について
餌を与える時間は、琉金が餌を食べて消化中の水温が25℃前後になる時間を基準としてください。
冬場の夜など、確実に水温が下がる時は餌を与えない方が賢明です。
また、夏場に水温が30℃以上になった時は金魚はバテ気味となって食べられる量が減ります。
≪水温と餌の適量≫
・水温20℃以下の時は、通常の3分の2程度をあげる。
・水温15~18℃の時は、通常の半分程度をあげる。回数は一日に多くても2回まで。
・水温10~15℃の時は、通常の5分の1~3分の1程度を、一日に1回だけあげる。
・水温10℃以下の時は、餌は与えないようにする。
まとめ
金魚の餌は個体によっても適量が変わるので、目安の適量を参考にしながら、飼い主さんが適量を探してあげてください。
なお、与え過ぎには注意です。
琉金が餌をちゃんと消化できているかどうかは、糞を見ると判断することができます。
細長くしっかりとした糞ならば消化できている証拠ですが、糞が細切れになっていたり白っぽい粘膜のようになっていれば消化不良を起こしています。