琉金などの金魚がかかる病気には、「松かさ病」というものがあります。
これは文字通り、金魚の体表にある鱗が松かさのように逆立ってしまう病気です。
この前まで綺麗に並んでいた鱗が、がさがさになっている。
そんな体験をした方もおられるかも知れません。
こんな病気にかかる原因として、「一般的に」言われているのは、運動性エロモナス菌と呼ばれる細菌が原因だという説です。
特にエロモナス・ハイドロフィアと呼ばれる種類の菌が原因だと言われていて、金魚は水質が悪化している時、ストレスを感じている状態などで病気を発症します。
この菌は金魚を含めた様々な魚の腸にいる常在菌で、上記の外的要因を引き金とし、病を引き起こす菌として猛威を振るいます。
そんな松かさ病ですが、決定的な治療法はありません。
しかし対処法がないわけではありません。
ここではそれについて書いていきたいと思います。
琉金などの松かさ病の治療法
実は「松かさ病」と言っても、実は病気ではない場合があります。
というのも、細菌性のものだと限定できない場合もあるのです。
また、細菌性の場合もエロモナス以外でミコバクテリウムやラブドウイルスと呼ばれるものが原因であることもあり、様々な原因で発症する病気だと言えます。
そのため、よく言われている薬浴や塩水浴などが必ずしも効果的だとは、断言できません。
ただ、ナトリウム化合物を含まない、エルバージュなどの薬品であれば、これを餌に浸して投与することや、薬浴も可能ではあります。
しかし原因が特定できない場合は、避けたほうが無難です。
金魚の体力をいたずらに消耗させるだけですから。
琉金などの松かさ病はココア浴で治るか
ネットで調べていると、ココア浴が良いという記述を見ることがあるかも知れません。
果たして、ココア浴は効果があるのか。
確かにエロモナス菌に決定的な打撃を与える方法として紹介はされています。
効果があるという記述もあるにはあります。
使用する際は純ココアが良いともありました。
しかし逆に症状が悪化し、金魚が全滅したという報告もあります。
そのため、この方法は使わないほうが無難です。
そもそもココアが良いと言われる理由は金魚の整腸作用を促し、排便を大量にさせることで菌を体外へ放出するからです。
そのため苔などでも同様の効果が期待でき、万が一に備えて苔を与えたほうが良いという指摘もあります。
まとめ
松かさ病は原因を特定しにくい病気です。
そのため可能な手段と言えば、金魚の排便促進と水質改善、そしてストレス軽減などでしょう。
もしココア浴などのやり方を使えば、最悪の結果も充分考えられますので、怪しい情報には注意しましょう。