らんちゅうの産卵について詳しく知ることは、稚魚が誕生する確率を高めることになります。

産卵回数や時期を知ることも重要ですが、具体的な産卵の実際や孵化まではどのような経緯を辿るのかを知っておくことも、飼育上での稚魚の誕生には大事な要素となってきます。

ここではらんちゅうの産卵から孵化までの方法、その時間について書きたいと思います。

ランチュウの産卵と孵化、その時間は

ランチュウ 産卵 孵化 時間

らんちゅうの産卵期が近づいたら、用意するものがあります。

まず、卵を産み付けるための魚巣

これは水草を束ねて作ります。

次に卵隔離用の容器や小さい水槽

これは稚魚を育成するために使います。

ブラインシュリンプなどの稚魚用の餌や、ペットボトルで自作できる孵化器とエアポンプ、チューブなども必要ですが、孵化器やエアポンプ、チューブは餌にブラインシュリンプを使用する場合にのみ使います。

また、冬場の産卵だと小型のヒーターも必要です。

産卵期が近づくと、オスがメスを執拗に追い回し始めます。

産卵直前ともなると、オスは何か憑き物でも憑いたようにメスの産卵口へと突撃しますが、個体によって違いがあり、激しく相手を追い回すオスと、ただぼうっとしているオスが居るようです。

産卵が始まる夜中頃になると、オスはメスの尾部を追いかけ回し、メスは必死に逃げ回ります。

しかし水槽の端に追い詰められたり、2匹のオスに挟まれたりすると一瞬だけ、身体を震わせます。

これに合わせてオスも身体を震わせ、産卵と放精が行われ、卵が接合します。

この後、再び追いかけっこが始まり、同じ流れを数時間繰り返し、1回目の産卵が終わります。

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さて、産み落とされた卵はどのようにして孵化するのでしょうか。

水温の調整と無精卵の除去を終えた後は、孵化を待つだけです。

細胞卵の中では、細胞分裂と発生が繰り返され、産卵後に2日程度で目になる黒い点が、少しすると背骨になる黒い線が見え始めます。

そして生まれた後は、殆ど泳がずにお腹の「ヨークサック」という袋内の栄養で育ちます。

孵化後、3日経って口や消化器官ができ、袋内の養分を使い果たした後、彼らは餌を求めて泳ぎまわることになります。

孵化までの時間は水温によって変わりますが、20℃ぐらいだと5日ほどで孵化が始まり、卵全てが孵化するまでには丸2日掛かります。

まとめ

稚魚を育て上げることは、飼育上の大きな楽しみだと思います。

彼らを大きくするには、人間の側がしっかりと世話をしなければなりません。

ちゃんとした知識を得ることは、稚魚の誕生と生育を上手く進めていくためには、欠かせないことなのではないでしょうか。

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