金魚の中でも、琉金と呼ばれる種類はその外見を見ても、多くの方が「金魚と言えばこんな感じだ」と想像できる姿をしています。
ゆっくりと泳ぐのが特徴的で、尾びれが長く発達した種です。
しかしそんな琉金も、外見が金魚らしいか否かなどに関わらず、金魚共通の病にかかることがあります。
それが「転覆病」です。
これは、春や秋に特に起こりやすいとされていて、簡単に説明すると、琉金などの金魚がお腹を水面に向け、文字通りひっくり返り、通常の状態で泳ぐことができなくなるという病気です。
では、何故彼らはそんな病気にかかってしまうのか、その具体的な原因とは何なのか、治療法はあるのかなど、「転覆病」についての様々なことを書いていきたいと思います。
琉金などの金魚がかかる、転覆病の症状
では、まず転覆病の症状について触れていきます。
上記のように、琉金などが逆さまになって泳ぐ症状なのですが、その進行度合いによって大きな差があります。
最初の頃は金魚の身体か前のめりになったり、傾いたりします。
その時間帯は主に夕方から夜間に掛けて。
泳いでいないと水面に浮くようになり、金魚が深く潜ろうとしても潜れなくなってしまいます。
それとは逆に、沈んだまま浮くことができなくなる場合もある様です。
病が進行すると、金魚が斜めにしか泳げなくなり、最終的には水面付近でひっくり返ったまま元に戻れなくなります。
完全にひっくり返らない場合も稀にあるようですが、ずっと尾部を上げたままになったり、横になったままになったりします。
そうなると餌をとるのも困難になり、最終的に金魚が亡くなってしまいます。
琉金などの転覆病の治療法
結論から申しますと、決定的な治療法はありません。
しかし有効だとされている方法なら、いくつかあります。
まず、水温を25℃から35℃に上昇させて0.5%前後の食塩浴をさせること。
これに加え、少しの間絶食させるという記述もネット上にはありますが、長期的に行うと飢餓状態で亡くなるとのことなので、症状が重篤でない限りは避けたほうが無難でしょう。
琉金などの転覆病の予防法
転覆病を予防するには、餌の与えすぎに注意すること、水質を良好に保つこと、水温管理を徹底することなどが挙げられます。
水面に漂う餌だと転覆病になるという報告もあるので、沈下性の餌のほうを与えている人も居ます。
ただし、これで防げるという保証はありません。
水質の管理は週に一回、三分の一程度の水換えが大事です。
水温に関しては、真冬でも18℃から23℃に加温するのが良いでしょう。
まとめ
転覆病で琉金などの金魚が亡くなるのを防ぐためにも、この病気の予防や初期症状を見極めて早めの対策を講ずるのが大事なのではないでしょうか。